2015年11月21日土曜日

1945年生まれ。Elle est née en 1945. 

第二次世界大戦の終戦の年にもシャンパーニュの葡萄の収穫はありました。

夫の叔母は1945年生まれ。
70歳の誕生日を、70歳のシャンパーニュでお祝い!

叔母の父はヴェルチュ村という1級の格付けの村に畑を所有しており、
初めての(結局唯一の子となった)娘の誕生を祝って
記念の名前入りのラベルを作りました。

誕生や結婚を祝って記念のラベルを作ることは
今ではよく行われていますが、1945年のものを見るのは初めてです。





泡も微かに残り、味はシェリー酒のよう。
酸っぱくなっていることもなく、
ちゃんと飲めことに驚きます。

新しいシャンパーニュの味とはまったく別物なのですが、
歴史を感じさせる深い味わいはまた格別です。

お誕生日おめでとう! Bon anniversaire/

叔母は大の犬好きで、私の犬シラノをよく預かってくれます。
夫の父の従妹という親戚としてはちょっと遠めの関係ですが、
家が歩いて7分ほどの距離であることもあり、
気軽に訪ねることのできる大切な存在になりました。

率直な人柄で気兼ねなく話せ、
上下関係のないフランス流のつきあいにとても助けられています。

2015年11月17日火曜日

シャンパーニュ・タルラン(Champagne TARLANT)

Oeuilly(ウイイ村)のタルランをプライベート・ビジット。

熱心に果敢に挑戦しながら、
味わい豊かで個性のあるシャンパーニュを造っている。

毎年丹精をこめて育てているブドウ畑を語るブノワ。

下草の生えた豊かな土壌。


タルランは見学者にとても親切。
畑、土壌、発酵、熟成、様々な局面を
詳細に、わかりやすく紹介してくれる。

土壌は一目瞭然、それぞれを実物で。

白亜=チョーク。
砂。
スパルナシアン。
石灰岩。

Oeuillyの33の区画。


各村の起伏も見られる。

シャンパーニュのブドウの古品種も紹介。
左から、ピノ・ブラン、プチ・メリエ、アルバンヌ。

シャルドネのいろいろ。

醸造室のブノワ。
小さな樽一つ一つに、こだわりのワイン。

挑戦や実験を果敢に行っている。

試飲サロンへ。



畑に使われるハーブ。




タルランは一般のビジットも受け入れています。
詳細はオフィシャル・サイトでご覧ください。
http://www.tarlant.com/jp/visit.htm
サイトでは、日本語でテロワールや
ワイン造りの説明を読むこともできます。

現在は、電話・メール・ビジットともにフランス語か英語での対応です。

訪問当日は、車で行かれるか、
エペルネからのタクシーが便利です。




2015年11月7日土曜日

Salon des Vins des Vignerons Indépendants=全フランス・ワイン生産者(RM)出展即売会

11月6(金)~9(月)にランスで開かれた
Salon des Vins des Vignerons Indépendants。
フランス各地の独立ワイン生産者300が集まり、試飲&即売を行う。
入場料5€で試飲用グラスを一つもらい、あとは
お目当ての生産者へ。



行ったのは、初日と最終日2回。
シャンパーニュはグレーのパネル。
フェスティニーの
CHAMPAGNE JOSEPH LORIOT PAGEL。
ピノ・ムニエ主体で果実味が豊か。
ブジーのCHAMPAGNE MAURICE VESSELLE。
どのキュヴェも安定しておいしい。
ヴェルジーのCHAMPAGNE JEAN-CLAUDE MOUZON。
「畳の上で出会ったのよ」という、二人共柔道経験者。
マイイ・シャンパーニュのCHAMPAGNE LUCIEN ROGUET。
Extra Brutを購入。
古品種のキュヴェでも知られるCHAMPAGNE ASPASIE。
この日はブリュット・プレスティージュを購入。
一緒に行ったヒロミさんが、ここでかなり気に入られ一緒に記念撮影。
最終日そろそろ終わりという時間で、
右から二番目の方がチーズまで持ってきてくださいました。
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もちろんシャンパーニュ以外の生産者も。

ロワールのDOMAINE R. DE LA GRANGE。
ボルドーのCHATEAU BEL AIR。少し甘めの深みがおいしい。
ブルゴーニュのDOMAINE HUGUENOT Père & Fils。
同じ品種で違う土壌のワインなどを紹介してくれた。
全体はこんな感じ。みなさんお目当てがあって、
カートを引いて歩いている。
「僕はもう何年もここから買ってるよ」
とお薦めを教えてくれたムッシュ。
カオールのCHATEAU Eugénie。カオールの赤ワインは今回の目当ての一つ。
三つの生産者の中で、ここが一番深くて濃い好みの味わい。
2011年のキュヴェ・ピエール・ルグランを購入。
アルマニアック。1986年、絶品。
ボルドーのCHATEAU LA RENOMMEE MAINE REYNAUD。
通りがかりに目が合ってつい試飲。とての感じのいい人たち。
気に入ったSaint-Emilion2011を購入したら、今晩飲んでねと
まだかなり入っている試飲用ワインを二本くれました。
このワインと買ったハムで帰ってからミニ宴会。
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さながら物産展のごとく、各地の名産も出展されています。

チーズもいろいろ。
ハム、ソーセージ。
生ハムがとろけるようにおいしい。
まだワインを一滴も口にしていない段階でお買い物。
オリーブ・オイル。
ここのフォアグラに心奪われた。
Le Gourmet Carrézien。
マグレ・フュメのフォアグラ巻きと、イチジクでフォアグラを包んだミニボール6個入りを購入。
楽しくて、2日間行った中で、
ワインやハム・ソーセージなどいろいろ買ってしまった。

 次は
11月20~23日にLILLEで、
11月26~30日にPARISで開かれる。

ランスはまた来年!

2015年11月3日火曜日

ブノワ・マルゲ(Champagne Marguet)

ビオ生産者の訪問第二段。
シャンパーニュ・マルゲ。

笑顔がチャーミングなブノワ・マルゲ。
ビオ・ディナミのシャンパーニュ生産者として名が知られるブノワ・マルゲ。
でも彼のこだわりはそこにとどまらない。
「ビオ・ディナミは手段の一つに過ぎない。出来得る限りの試みをして
より良いシャンパーニュを創りたいんだ」と。

彼はワインが過ごす醸造所の空気、自分のエネルギーにも
心を配っている。
今まで見たことがないほど、
すべてが美しく整えられている醸造所。
メゾンの入口。
お辞儀をした仏さまのお出迎え

中庭。扉の向こうがレセプション&試飲用サロン。
彼の話し方に、こちらのリズムが心地よく
調律されるような感覚になりながら
醸造室へ。
整然とバランスよく並べられた醸造樽。
ブノワの「禅」的な雰囲気は
醸造室にも隅々にまで行きわたっています。

醸造中のワインに「僕の気が向いた時だけ」聞かせる響き。
「同じワインでも世話をする人によって味が変わるんだよ」
とエネルギーの大切さについて語る。

卵型の醸造樽。この形のお蔭でワインに循環が生まれる。
ブノワの選択はここでも木の樽。
「樽発酵のワインは、ステンレス他のタンク発酵のものより強い」と。
階段を降り、カーヴへ。

ブノワが「ここにいることが本当に大好き」というカーヴ。
カーブのブノワ。興味あることを次々に真摯に語る。
ブノワの興味はアロマテラピー、ホメオパシー、フィトテラピーなど
多岐にわたる。
「次に来るときは長靴を別に持って来てね。
馬もいる畑に案内するよ」と。

レセプションに戻る。

それぞれのキュヴェとその土壌がこのように示されています。
畑に使うハーブその他。
リュバーブの根、グレープフルーツの種のエキス、酒石酸、、、。
一回目はここで時間切れ、試飲は後日ということに。

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で、その後日。
ベルギーからと日本からの他のお客様と一緒に試飲。

試飲はロゼから。
フレッシュでスピリチュアルなのがマルゲのロゼ。

マルゲのロゼたち。
二本目、「ELEMENTS 11」。
「僕はきりっとしたワインが好きだ」というブノワらしさが際立つ。
3本目にAmboniacus 2009。
ドザージュ0。
この後、2010(6か月後にリリース予定)、
サピエンス、
ブラン・ド・ノワールなどをゆっくり試飲。
ワインに集中したくて写真は中断。

Sapience(訪問一回目に撮影分)。
細胞に染みわたり、心の奥深くの何かに触れた。
不覚にも涙が出そうになった。
J'ai failli avoir les larmes au yeux. Cette cuvée m'a touché au fond du cœur.

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ブノワの前回の話から、
ある本を思い出し持参したら、さすが、
「ああ、これ素晴らしいよね!もちろん知っているよ」と。
江本勝さんの「結晶物語」。

「この方の本にも影響を受けた。
フランスにも2度位いらしたよね。
残念ながら、去年亡くなってしまった」とかなり詳しい。

言葉や音楽によって水が影響を受け、結晶の形が変わる。
言葉とその結晶の写真が載っていて興味深い。

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最後に、シラノ
と写真を撮らせてもらう。
「動物のエネルギーは、とても大切だ」というブノワ。
彼も犬や猫を飼っている。
そして、馬は彼の畑の大切なパートナー。

シャンパーニュ・ゴールデン・レトリバーと
勝手に犬種名をつけているシラノ。

シャンパーニュのブドウ畑。だいぶ成熟してきました。

Hautvillersにブドウがどのくらい育ったか見に行ってきました。 区画によりますが、シャルドネは結構育ってきている感じです。 これからの天候によっても変わってくるのだと思いますが、 収穫まであと10日くらいか、 涼しい天気が続くともっと先になるのか。 収穫が近づくと生産者は...